医療安全フォーラム北大2007
「医療安全の基本戦略」
2007年5月5日(土) 〜 6日(日)
会場: 北海道大学学術交流会館
(プログラム) 2007年3月31日最終確定しました。
付開始: 各日とも午前8時10分
参加者は下記のビデオ講演を後日の一定期間にインターネットで閲覧いただけます。
1) 医療事故の統計 医療安全教育フォーラム (東京大学、2007年3月1日収録)
林 茂樹 独立行政法人国立病院機構災害医療センター副院長
(内容) 医療事故発生件数の正確な実態を明らかにすることは各国で困難を極めています。ここでは国立病院機構(146病院、6万病床、職員数4.6万人)が統一基準で独自に調査した、質と量の高いデータによる最新結果が報告されます。
2) 安全組織の作り方
医療安全教育フォーラム (東京大学、2006年12月17日収録)
黒田 勲 日本ヒューマンファクター研究所所長、元早稲田大学教授、北大医学部卒
(内容) 黒田先生は航空機業界などで安全管理を長年たずさわり、日本人間工学会会長より日本を代表する安全工学の医学者として推薦いただきました。日本政府では航空機事故調査委員会が医療事故調査の第3者機関のモデルとされつつあり、先生にはその主要メンバーです。長年の学術研究を基に、医療安全の院内組織論を解説されます。
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第1日目:
2007年5月5日(土)
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「リスクマネージメントの基本」
趣旨: 院内の医療安全活動に必要となるリスクマネージメントの基本知識を解説し、更に、日本での医療機関の安全対策の現状から今後の課題を討論します。
開会 武邑 光裕 札幌市立大学教授、学会理事
午前9時〜午前10時 (質疑5分)
(教育講演) 医療安全のためのリスクマネージメントの基本コンセプト
酒井 亮二 国際予防医学リスクマネーシセメント連盟理事長
(内容) 世界70カ国からなる国際予防医学リスクマネーシセメント連盟、ならびにその下部団体である日本予防医学リスクマネージメント学会による、過去5年間での国内外の様々な学術集会を総括し、医療安全とそのリスクマネージメントに関する基本コンセプトを解説します。
午前10時分〜午後11時 (質疑5分)
司会: 酒井亮二 学会理事長
(特別講演) 医療経営から見た院内医療安全
森 功 医真会八尾病院理事長、 医療事故調査会代表
(内容) 10年間の日本での事故調査会の経験を踏まえて、病院経営の観点から医療安全のあり方を提案します。
午前11時〜午前11時5分 小休憩
午前11時5分〜午後12時 (質疑5分)
(教育講演) 産科領域の医療改善
野田 洋一 滋賀医科大学産婦人科教授、元附属病院副病院長
日本産科婦人科学会産婦人科医療提供体制検討委員会委員
(内容) 日本の産科医療での最近の危機的課題に対して、その問題点と改善の方法を提案します。
午後12時〜午後1時15分、 昼食
午後1時〜午後5時 アフタヌーン・パネル討論
「医療機関の医療安全活動の現状と課題」
(概要) 医療機関の安全対策に関する取り組みの事例報告を下に、今後の課題を明らかにします。
座長: 森功 医療事故調査会代表、医真会八尾病院理事長
午後1時〜午後1時30分
広域基幹病院における医療安全管理専門員の活動報告
岩手県立大船渡病院医療安全管理室 川原玲子
(概要) 県営23病院1地域医療センターでの医療安全対策とその地域ネットワークの概要、および本院での活動概要を報告する。
午後1時30分〜午後2時
亀田メディカルセンターにおける医療安全活動の基礎戦略
亀田メディカルセンター(千葉県鴨川市) 医療安全管理室 古田康之、鈴木一二三、高橋静子、夏目隆史
(概要) 総病床800を超える本センターでの医療安全管理室の基本戦略、職場環境の改善、部署単位の委員会と医療安全管理質のかかわりなどの実例を報告する。
午後2時〜午後2時30分
医療安全活動の概要
長野赤十字病院医療安全管理室 平井幸子
(概要) 700病床、25診療科、12医師数を有する本院での医療安全活動の概要を報告する。
午後2時30分〜午後2時45分 小休憩
座長: 酒井亮二 学会理事長
午後2時45分〜午後3時15分
菊名記念病院(横浜市)における医療安全管理室の取り組みについて
菊名記念病院医療安全管理室 新村美佐香
(概要) 本院では医療安全強化月間を独自に設けており、2006年次ので取り組みを紹介する。
午後3時15分〜午後3時45分
当院の医療安全委員会と当科5年間のインシデント検討
新札幌循環器病院 CE科 荒道昭男
共同発表者:橋本琢也、砂山篤志、佐藤広樹、海老子貴弘、三輪貴史、菊地一智、(同・CE科)、
増田敦(同・循環器内科・医療安全対策委員会委員長)、佐々木孝(同・胸部外科・病院長)
(概要) インシデェントレポート収集から業務マニュアルの作成・改善の方法に関する検討を報告する。<o:p
午後3時45分〜午後4時15分
地方都市中小病院での突然死(予期しない死)の対応対策指針の作成
道南勤医協函館稜北病院 吉田清司(医療安全管理者)、 佐々木悟(副院長)
(概要) 56一般病床と48療養型病床を有する病院で入院と在宅での突然死での剖検を推進し、貴重な体験をしたので報告する。
午後4時15分〜午後5時
総合討論会
2007年5月5日(土) 午後6時〜8時
懇親会 場所は北海道大学札幌キャンパス・エイケンソウ内、エルム: 会場徒歩より5分
地図
- 第2日目:
2007年5月6日(日) -
「医療の危機管理と基本戦略」
趣旨: 臨床現場での危機管理医学のあり方が解説され、医療事故の第3者機関に関する国内外最新話題が紹介されます。更に、医療安全の基本戦略が何かを大学病院経営者と法律家を交えて検討します。
午前9時〜午後2時 モーニング・セッション
午前9時〜午前10時 (質疑5分)
司会: 酒井亮二 学会理事長
災害に関する医療活動のあり方
浅井 康文 札幌医科大学救急集中治療部教授
(概要) 津波、地震、テロなどに関する災害での医療活動のあり方を海外の最新の話題を交えて解説されます。
午前10時〜午前10時5分 小休憩
午前10時5分〜午前11時25分 (質疑10分)
司会: 酒井亮二 学会理事長
(教育講演) 医療安全のための第3者事故調査機関に関する国内外の動向
吉田 謙一 東京大学大学院医学研究科法医学教授
(内容) 医療事故調査のための第3者機関は医療の安全と質の向上の重要な戦略の1つです。この内容に関する国内外の最新動向を解説します。
午前11時25分〜午後12時5分
司会: 吉田 謙一 東京大学大学院医学研究科法医学教授
北海道地区の第3者事故調査機関モデル事業の成果から
松本 博志 札幌医科大学医学部法医学教授
午後12時〜午後1時10分 昼食
午後1時10分〜午後4時30分 アフタヌーン・シンポジウム
「今求められる医療安全の基本戦略は何か」
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医療事故の原因究明から再発・紛争予防への道筋 -
オルガナイザー 吉田 謙一
東京大学大学院医学研究科法医学教授
(概要) 医療事故が発生した後、事故の原因究明と透明性確保のため、届け出て第三者が解剖や医療評価を行ない、その情報を関係者ばかりでなく、医療界全体で共有しながら、事例に学ぶことが求められる。そのため、医療従事者個人の過失の追及を避け、医療関係者が真実を語り、真摯に受け止め、ともに考えることが求められる。いっぽう、患者・家族の声に耳を傾け、誠実に真実を説明することが求められる。
現実には、医師法21条にもとづく警察への届出と刑事捜査、医療機能評価機構に対する届出と監査などが行われているが、上に述べた観点から、医療安全を推進する体制が整っているとはいいがたい。このような状況の下、厚生労働省は、「診療行為に関連する調査分析モデル事業」を実施し、その枠組みを全国に拡げるべく、パブリックコメントを求めている。
午前中、吉田が司法解剖、モデル事業の現状などを中心に問題点を整理し、また、外国の制度を紹介します。
本シンポジウムでは、医療安全に対する2つの大学、医師会、看護協会の取り組みの現状と問題点を報告していただいた上、特に、報告・調査の枠組みをどうすべきか、そして、患者様サイドにどのように対応するかについて、討論をしようと考えています。
午後1時10分〜午後1時50分
事例に学ぶ異状死体届出義務
黒木 俊郎 北海道医師会顧問弁護士
午後1時50分〜午後2時30分
北海道看護協会による医療安全の今後の取り組み
若山 登美子 北海道看護協会会長
午後2時30分〜午後3時10分
北海道大学の医療安全活動
玉木長良 (北海道大学附属病院核医学教授、医療安全管理部部長)、福島洋子(同医療安全管理部副部長)
午後3時10分〜午後3時20分
小休憩
午後3時20分〜午後4時
札幌医科大学の医療安全活動
島本 和明 札幌医科大学附属病院病院長
午後4時〜午後4時30分 総合討論会
午後4時30分 閉会
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