ご挨拶

WHRMC    世界センターの任務

 

 

20世紀の科学で特筆すべき現象の1つは、医療技術ならびに通信技術を含む理工学分野での技術開発であり、現在の指数曲線的な技術革新をもたらしています。これにより開発途上国の日常生活に先進工業国の様々な技術が浸透し、社会・経済のグローバル化が急速に進行しています。このグローバル化により、地球環境問題、地域医療問題、産業医学問題、災害医学、医療事故、薬害、食品衛生問題、国際保健問題、危機管理、メンタルヘルスなど多方面にわたる予防医学の諸問題が増加しています。これらの諸問題の予防にはそのリスクアセスメントの成果を受けてリスクマネージメントを実践することの必要性が認められますが、そのためにはそれに付随する 政策や対策に関わる技術開発のみならず、政治経済学、行政学、社会学、環境科学、生態学、行動科学、情報科学、教育学、疫学、統計学など多方面の学際研究が必要です。

他方、21世紀で最も注目されている科学は生命科学であり、医学では予防医学への期待が日増しに増大しています。つまり、21世紀は生命の謎が大きく解き放され、生物学を基盤とする人類の生存のあり方が大変貌するということが世界の共通する認識になっています。

これらの観点から、21世紀に期待される科学の1つは生命の基本原理に基づいた安全学の飛躍的な革新であり、これにより22世紀への人類生存の道筋が切りひられるものです。このようなビジョンから、予防医学の諸問題に対する科学的対策の策定に貢献する学際的な研究活動の交流を目的する国際予防医学リスクマネージメント連盟(URMPM)が2002年4月に設立され、その本部をスイスに設置しました。

(世界学会のホ−ムページ) www.urmpm.org

 

 

この世界学会の第1回総会が2003年3月27-28日に国立国際医療センターおよび国立感染症センターにて、日本予防医学リスクマネージメント学会がホスト役となって開催されました。 

(会議のホームページ) http://plaza.umin.ac.jp/~jsrmpm/TokyoConf/index.html

(会議概要の報告書) http://www.jsrmpm.org/newsletters/JSRMPM2002.pdf

この世界学会は国連大学を含む世界の有力大学、国際ないし国立研究所より学長、学部長、所長、部長、教授クラス300名以上の参加により発足し、現在は世界40カ国以上の会員で構成されています。

この第1回世界大会の総会において、健康と安全に関する国際産学共同研究を地球規模で推進するための世界センターを東京に世界学会理事長の責任で開設することが決議されました。それを受けて、世界および日本から国際的に活躍しておられる先生方が国際顧問、理事、国際プログラム委員会ならびに国際評価委員にご参加いただき、世界センター開設が進められました。

 

世界センターの主たる事業は国際活動であり、1)医療、健康ないし安全に関する地球規模のリスクコミュニケーションと情報発信、2)世界規模での国際産学共同研究と教育の推進、および3) 医療、健康および安全に関する技術開発および関連技術の産業界への移転を地球規模で協調して行うことです。そのために、国際産学共同研究の補助金交付、世界の大学で開発されている医療、健康ないし安全に関する技術の産業界への移転のための国際学際セミナーの開催、客員制度などによる世界水準の健康・安全に関する国際教育セミナ-の開催を行います。

また世界学会では、世界センタ−の地域下部組織として欧州センター(スイス)、ラテンアメリカセンタ−(コスタリカ)、アジアセンタ−(マレーシア)、アフリカ・センタ−(南アフリカ)の設立を開始しています。この地球規模での連動システムにより、医療問題のグローバル化に対処する国際的な学際研究交流の向上が可能となります。すでに2004年8月のコスタリカ国際会議では、同国政府と中米保健機構などが設立に同意し、ラテンセンタ−の開設を進めています。

 

世界センタ−は世界規模の産官学界の共同体を目指しており、それには日本の関係者の方々からの支援・指導・助言など広範囲なご協力が不可欠であり、何卒よろしくお願い申し上げます。

 

 

センター設立代表者一同    (五十音順、敬称略)

 

酒井 亮二 ○        センター 理事長、国際予防医学リスクマネージメント連盟 理事長

スイス連邦工科大学教授(医療リスク管理学)

 

高久 史麿      センター顧問、日本医学会会長、自治医科大学学長、元東大医学部長

 

黒川 清           センター顧問、日本学術会議会長、東京大学先端科学技術研究センター教授

東海大学総合医学研究所所長、東京大学名誉教授(内科学)

 

小島 通代           日本赤十字九州国際看護大学学長

前東京大学大学院医学研究科成人・タ−ミナルケア看護学分野教授

 

唐木 英明           センター顧問、内閣府食品安全委員会専門委員、東大名誉教授(獣医学)

 

室崎 益輝           独立行政法人消防研究所理事長、神戸大学工学部名誉教授(都市安全医学)

 

安岡 善文           センター顧問、東京大学生産技術研究所情報・システム部門、地球環境モニタリング教授

 

山本 和夫           センター顧問、東京大学環境安全研究センター長

 

植田 和弘           センター顧問、京都大学地球環境学堂教授

 

吉田 謙一           東京大学大学院医学系研究科法医学教授

 

林  茂樹           センター理事、独立行政法人国立病院機構災害医療センター副院長

 

 

Stephan Morgethaler  センター理事、世界健康リスクマネージメントセンター 理事、国際予防医学リスクマネージメント連盟 会長

スイス連邦工科大学教授、同統計学所長、ローザンヌ市、スイス

 

Kjell Andersson       国際予防医学リスクマネージメント連盟 副会長、同連盟欧州センター長、

Karita 研究所所長、ストックホルム市、スウェーデン

 

Banwari Meel         国際予防医学リスクマネージメント連盟 副会長、同連盟アフリカセンター長

           トランスケイ大学教授、ヨハネスブルグ市、南アフリカ

 

Leda Munoz           国際予防医学リスクマネージメント連盟 副会長、同連盟アメリカセンター長

国立コスタリカ大学前副学長、同栄養学部長、サンジョセ市、コスタリカ

 

Rusli Bin Nordin     国際予防医学リスクマネージメント連盟 副会長、同連盟アジア太平洋センター長

マレーシア理科大学歯学部副学部長、コタバル市、マレーシア